和歌山県由良町: 3風力発電低周波健康被害私論 1/6
究極の静けさの中で微かに聞こえる風車音
研究室よりも理想的な「現場」低周波音長期暴露"人体実験"
後方 :風車群 右 国道36号線 写真と内容とは直接関係ありません |
1.日本気象協会による「和歌山県由良町T様宅における、騒音・低周波音の事後調査 報告書」
「和歌山県由良町:風力発電低周波健康被害試論的私論」(13/01)で、「6.開いた口が塞がらない日本気象協会の調査報告書」で触れた、平成24(2012)年1月一般財団法人日本気象協会が出した「和歌山県由良町T様宅における、騒音・低周波音の事後調査 報告書」を最近になって見る機会があった。
既に知る人は知っているはずの内容で、何を今更と思う人も多いであろうが、私は広報的に知っただけで、詳しいことは知らなかったので結構興味持ち、何よりも風車騒音に対して事業者は、一度建造してしまった施設の合法性を、「調査報告書」と言う形では、どう”正当化”するのか見てみたい。
結論の概観は既に由良町広報には出ており、上記拙サイトでも触れているが以下のようである。
@超低周波音については「風車の稼働により若干は上昇しているものの、誰も感じることはできない」、
A可聴音については「環境基準を満たすレベル」であり、そして、
B超低周波音、可聴域音ともに、一般的な住宅内に存在するレベルと変わりなく、直接的に健康影響を及ぼす可能性は極めて低い
と言うことだが、全文を読むと、私的には「風車音は静かな時、微かに聞こえるが問題は無い。
「聞こえると言うことは、低周波音や超低周波音ではない。が、聞こえると言うことは騒音である。しかし、環境基準値は満たしているので問題はない。要するに、静かな地域の風車騒音は問題にならない=騒音被害の苦情はあり得ない」と言うことだ。以下は引用。
2.「調査結果」は
5.1騒音レベル
1)T様宅屋外
表5.1(1)から、騒音レベルの日別の時間区分平均値は、昼間が53〜 54dB、夜間が49〜 50dBであり、両時間区分ともに環境基準を満たしていた。主要な騒音源は昼間、夜間ともに自動車音であった。また、車の走行がない時間には、微かに風力発電機の音が聞こえた。
2)T様宅屋内外
表5.1(2)から、屋外での騒音レベルの時間区分平均値は、昼間が52dB、夜間が49dBであり、両時間区分ともに環境基準を満たしていた。主要な騒音源は昼間、夜間ともに自動車音であった。風力発電機の音は、車の走行がない時間に微かに聞こえた。
一方、屋内での騒音レベルの時間区分平均値は、昼間が26dB、夜間が24dBであり、両時間区分ともに屋内における指針値を大きく下回っていた。主要な騒音源は昼間、夜間ともに自動車音であった。
時間区分平均値 |
屋外 |
屋内 |
差 |
昼 間 |
52dB |
25dB |
27dB |
夜 間 |
49dB |
24dB |
25dB |
差 |
3dB |
1dB |
2dB |
引用終わり。
上記数字をまとめた右記表の数字を見てT様宅の
@屋外内の騒音差が、昼間屋外52→屋内25,夜間屋外49→屋内24と言う、屋内騒音値が屋外騒音値のおよそ1/2と言う、T様宅建物内の驚異的な“遮音性”の高さである。すなわち、室外(=道路交通)の音はほとんど室内に聞こえないと同時に、
A室内外ともにそれぞれの昼夜間にける騒音差の無さ。すなわち、室内は昼夜とも驚異的に静か、であることがお解りであろう。