エネファームによる(超)低周波音被害で提訴 1/3
(超)低周波音問題解決への初めの一歩 穏便に解決することは非常に難しい
隣の家に設置された家庭用燃料電池「エネファーム」の低周波音で健康被害が出たとして、東京・練馬区の男性(51)が使用差し止めや損害賠償を求める裁判を起こした。
原告の会社員男性「頭が痛いし、耳鳴りになってしまうし、一家団らんとか休んだり子供の勉強みたり普通するが、(家に)帰るのが嫌になったりする」
訴状によると原告の男性は隣の家が設置したエネファームから出る低周波音で、不眠や耳鳴りの症状が出たという。低周波音は、人の耳では聞き取りにくい100ヘルツ以下の低い音で、個人差があるものの、一部、健康被害を感じる人がいることが分かっている。
エネファームはガスを使って電気やお湯を作るシステムで、低周波音による被害の申し出が相次いだことから、先週、消費者事故調が調査を開始することを決めていた。
原告の男性は、隣人にエネファームの使用差し止めを求めるとともに、製造元のパナソニックなどにも150万円余りの損害賠償の支払いを求めている。
ガスを利用した家庭用発電システム「エネファーム」や「エコウィル」が出す振動や低周波で、不眠などを訴える事例が出ているとして、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は27日、調査を始めると発表した。
発電システムは家庭用ガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させたり、ガスを燃料にしてエンジンを動かしたりすることで、発電・給湯する仕組み。一般家庭で月数千〜1万円程度の光熱費が削減できるとされる。原発事故以降、普及が進み、販売台数は計約28万台に上る。
だが、室外機が稼働すると、振動や騒音だけでなく、低周波も発生するとされ、近隣住民が不眠症や自律神経失調症を訴え、トラブルになるケースが全国各地で発生している。
事故調は昨年12月、省エネ型給湯器エコキュートをめぐる低周波について、「健康症状の発生に関与している可能性がある」とし、経済産業省などに対策を講じるよう求めている。
畑村洋太郎委員長は「普及のためには、早い段階で健康被害との関係の調査が必要と判断した」と説明した。
ガス製品メーカーの業界団体である日本ガス協会は「製品と低周波による健康被害との因果関係は分からない。消費者庁から依頼があれば調査に協力していきたい」としている。(重政紀元)
関西に続いて関東でもエネファーム騒音被害が提訴されました。
エネファームの騒音は低周波音と言うより、私の経験では、それよりむしろ低い周波数の、超低周波音と言えるモノで、音圧的にも閾値以下の音で有り、もちろん”例外が多すぎる科学的知見”である例の「参照値」にも引っかからない、昼間ではまずは聞こえないような”音”です。ですから機器製造企業が言うように現行の”法律的には問題ない”のです。それなのに何故被害が出現するのでしょう。それは簡単です低周波音に関する唯一とも言えるような「工学的科学的知見」が間違っているのです。被害者が存在するという「医学的知見」が有れば良いのですが、不思議なことに医学界はこの件に関し全く触れようとしません。
低周波音、超低周波音を原因とする被害は厳としてあるのですが、これをこれまでの”科学的知見”に則り法律的に「有罪」と判ずるのは非常に難しいでしょう。現状に於ける所謂”科学的知見を越えた知見を裁判官がもてるかどうか”に全てかかっています。そして、もしそれが可能となれば、延いては低周波音問題という長い間黙殺され続けてきた問題の本質が理解されることになるでしょう。
2015年9月3日、大阪地裁においてエネファームの低周波音による健康被害で提訴
「もし当方の闘いが、当方個人の問題に限定されず、社会的意義を持つ動きに結びつくものになるのであれば、その苦労も報われるはずと考え、提訴を決断しました。裁判傍聴には、原告3名、代理人2名に対し、支援者19名、報道関係数名3名が集まり、当事者を支援してくださるお気持ちを感じました。…」
詳細については、こちらに。エネファームが低周波音による健康被害で訴えられたって本当?!
遺憾ながらこの訴訟は、新聞等では全く報道されませんでした。しかし、低周波音問題としては、素人的には、エコキュートが黒なら、エネファームも当然黒と思うのですが、専門的には、エコキュート訴訟とは似て非であり、別問題として扱われる様で、同等に重要な問題です。
エネファームによる被害は、ささやかな私の経験では(エネファームの被害者宅に訪れ、数時間を過ごしたのですが、その際には、格別何も聞こえず、帰宅して、翌朝目覚めた時には頭がグラグラ目眩がし、実に、以前、風車にやられた時と同じような感覚であった事を思うと)低周波音被害と言うより、むしろ”超低周波音による暴露による被害”と思えます。
超低周波音は風車騒音問題を持ち出すまでも無く、低周波音の実質的”規制値”とも言える「参照値」はもちろん全く何の役に立ちません。が、エネファーム訴訟に対しては、原告、司法はこれを持ち出すでしょう。そして、司法は「参照値」に照らすでしょうが、それ自体が誤った物差しで、その有意性を検証する能力が無い(「参照値」で助けられた例を聞かない)に拘わらず用いるわけで、裁判官の「科学的」有能性が問われるわけだが。もちろんマスコミ等はそれらを検証する能力が無いので、結果も黙殺することになるかも知れませんが…。
そもそも低周波音問題そのものが、結果を出すこと無く、延々と”科学的調査”を続けるという、科学の衣を纏った国家的詐欺なのですから。
今年(2011年)に入って下記のお話を始めとして、今までは私が全く聞いていなかったエネファームによる被害のお話が連続して有りました。エコキュートが、これだけ問題になっているのに、電力会社のエコキュートによるオール電化に対抗してガス会社が出したエネファームはスキーム的には非常に似ているのに、噪音問題としては聞こえてこなかったので、騒音的には大丈夫なんだろうかと、ズーット思ってきたのですが、やはりそんなことはなかったようです。
私の所に寄せられたいくつかのお話は「非公開」と言うことで、ネット上で公開は出来ませんが、内容的には似ています。そして、法的に動かれる方もみえるし、こちらの回答にお返事のない方も有りますのでその後のことは解りません。
話は、飛んで、2014年5月19日現在、エネファームに思いもよらないところ(事も無かったが)から、そう、エネファーム騒音被害者から言えば、”加害者”であるエネファーム利用者からガス会社に「苦情」が出されるという事態が起きた。即ち、(ガス会社の宣伝or営業トークでは) 「ガスで湯を沸かしながら発電するエネファームで電気代を抑えられ、光熱費を年間最大で5万5千円(注。月4583円)節約できるとしたグラフなどがあったが、実際には冬場を中心にガス代が2〜3倍に上がって光熱費が増えた」として、愛知県地域の東邦ガスが提訴されました。()内は筆者。
忘れもしない(とまでは言わないが、思い出せば)、「エネファーム」好調で紹介されたのは東邦ガスの例でした。
さて、エネファーム被害に話を戻すと、それは以下のようなモノです。(以下太字は管理人)
・コメントを書いた人 バジル
・タイトル 静かな夜を切望します。
・コメント
低周波被害について検索していて、こちらにたどりつきました。宜しくお願いします。
昨年、隣家が新築し、エネファームとエアコン室外機、計11台を隣地境界線にL字型に設置し、当方の境界には、エネファームとエアコン室外機計6台が設置されました。工事期間中、給湯器の設置場所の変更を再三要望したにもかかわらず、ハウスメーカーは強行しました。
12月後半に隣家が入居後、エネファームが24時間稼動し、特に静まりかえった深夜に継続しての騒音で、当方は低周波音に悩まされており、寝室での睡眠はできずリビングで仮眠を取る状態で、食欲不振や不安感等、健康にも問題が生じ始め、親戚宅で夜を過ごすこともあります。
当地域の夜間の騒音基準は40dBで、当方の境界線ではエネファーム単独で45dBで基準値を超えておりますが、市では個人間の問題は対応しないといい、どのように解決すればよいのかいろいろ調べているところです。
国策として、エコキュートやエネファームの普及をすすめようとしていますが、当方のように、エネファームによって生活を乱されてしまう住民もいます。すでに、エコキュートは各地で被害が続出しており、2010年9月にはNHKで報道もしているのですから、当然エネファームの問題点も予測されたことと思います。
補助金(公的資金)を出すのであれば、近隣住民に悪影響を及ぼさぬよう、設置場所等に一層厳しい配慮が必要であり、その指導を十分に国はすべきではなかったのでしょうか。隣家に向けてエネファームを設置すれば、騒音トラブルが発生するおそれを、素人でも容易に想像できるのに業者が平然と行うことに失望を感じます。
隣家のモラルと、ハウスメーカーおよび機器製造会社の企業倫理の欠如に驚き、当方の生活を破壊されてしかも財産を奪われることになる(避難知の確保、引っ越し、二重生活など)可能性もありながら、犯罪にはならぬ理不尽さに怒りを感じ、それを規制しない行政に不信感を持ちます。
・コメントを書いた人 fish
・タイトル 当方も、静かな夜を切望します
・コメント
昨年秋に隣家が新築し、当方のリビングと寝室に面した境界部分にエネファームと太陽光発電の機械を設置しました。
騒音の状況・当方の健康状態はバジルさんと全く同じです。頭痛・吐き気・不眠の為、通院・薬の服用が半年ほど続いています。当家には病人がいるのですが、そちらも騒音による不眠で、病状に影響が出ました。
設置したガス会社によると「設置条件は満たしている」とのこと。しかしその条件とは、機器設置工事に必要な通路幅と土台幅の確保であり、隣家への影響については全く考慮していないとの返事でした。
騒音のため、境界部分だけでなく他の面の窓も開ける事が出来ません。また、ゆっくり庭に出る事もできなくなりました。容易に引越しできるような状況でもありません。
エネファームは、設置後10年間稼働し続けるそうです。もうどうしたらよいのかわかりません。