「エネファーム」好調

普及進むも高い購入費


エネファームの低周波音による健康被害で提訴

詳細はこちら。
エネファームが低周波音による健康被害で訴えられたって本当?!

2015年9月3日、大阪地裁においてエネファームの低周波音による健康被害に関する裁判が開廷されました。

もし当方の闘いが、当方個人の問題に限定されず、社会的意義を持つ動きに結びつくものになるのであれば、その苦労も報われるはずと考え、提訴を決断しました。裁判傍聴には、原告3名、代理人2名に対し、支援者19名、報道関係数名3名が集まり、当事者を支援してくださるお気持ちを感じました。(150915)


新聞等には全く報道されませんでしたが、エネファームによる低周波音と言うより私の経験では、超低周波音による暴露による被害に対する提訴ではないでしょうか。エコキュート被害と似たような機器エネファームによる被害ですが、エコキュート被害が敷衍されるのかどうか、低周波音被害と超低周波音被害との差が、明確にされるのか、また、「参照値」の有効性がどこまで問えるのか、難しい裁判になるでしょう。

関連拙サイト:エネファームによる低周波音被害



 2014年5月19日現在、この問題に思いもよらない(事も無かったが)方面、そう、エネファーム騒音被害者から言えば、”加害者”のエネファーム利用者から 「ガスで湯を沸かしながら発電するエネファームで電気代を抑えられ、光熱費を年間最大で5万5千円節約できるとしたグラフなどがあったが、実際には冬場を中心にガス代が2〜3倍に上がって光熱費が増えた」として、愛知県地域の東邦ガスが提訴されている。
 忘れもしない(とまでは言わないが、思い出せば)、「エネファーム」好調で紹介されたのは東邦ガスの例であった。もし、こうした新聞記事を読んで購入に及んだ人がいたとしたら、将に”提灯記事”と言うことになろう。



 10/09/08 「エネファーム」好調 ”節電熱”つかむ自家発電 として次のような記事が載っていたのでつれづれなるままにつづってみたが、どうも我ながら今一ピント来ないようで…。

 エネファーム被害者が既に存在する事実を知っていれば、こうしたまるっと”提灯持ち”のような記事は書けないはずだが、大震災に煽られた一般大衆的のエネルギー危機的心情を煽るには単によかれと思った訳ではなかろうが、一応これまで人気不足のエネファームにとっては時宜を得た記事なのだろう。

 さて、この記事の記載が間違いではないのだろうが、”提灯持ち”というのは、以下の二点である。

@「東邦ガスの試算では、年間発電量は三千キロワット時で、一般家庭の使用電力の50〜60%を賄え、年間の光熱費を五万円前後節約できるという。」

Aしかも、「太陽光発電と併せて設置すれば、年間発電量が消費電力量を上回り、電力会社への余剰電力の販売を増やせるメリットもある」


 @についてみると、 「年間発電量は三千キロワット時」は間違いないとし、これで「一般家庭の使用電力の50〜60%を賄え」るという事は、逆算すると、”一般家庭の使用電力は5000〜6000キロワット時”と言うことになる。しかし、因みに、拙サイト「風力発電の発電電力量の「一般家庭」とは」では一般家庭の使用電力は「3500〜4500キロワット時」と30%程少ない。これは統計の基礎の数字としては誤差の範囲なのだろうが(有り得ないとは思うが)、ともあれ、もしこの数字を使えば、実に”一般家庭の使用電力の67〜85%を賄える”ことになり、さらに年間の光熱費を七万円前後節約できるという”ことになる。とすれば、エネファームは相当な優れものと言うことになる。

 だが、そうしないのは、エネファームとかソーラー発電のように個人単位で使用量も発電量もハッキリ判ってしまう場合には、そうした業者にとって全く都合の良い数字を使うわけにはいかず、当然ながら少々控えめな”試算”になるのではなかろうか。と言うより、こうした一応高価な機器を設置するような家庭は一般平均より多めの電気を使う可能性が高いという事を前提としているのかも知れない。即ち、”結果を提供する相手により、数字を1箇所変えれば”統計の結果は”主宰者”の恣意的にかなり都合の良いようには操れると言うことである。

 こうしたデータの違いは、風力発電のように大規模でその具体的な数字が各個人に凡そ知れないような時はかなりサバを読んで”都合の良い結果”を出すため”都合の良い数字”=風力の場合は分子に小さい数字を使ったとしても、個人が「本当にそうなのかな?」などと物好きに調べる人は少ないので、単純と言うより素直に、「何千戸分の電力を賄えるんだ、凄いなー」なんと結果だけを見てしまう。まー、それこそ風力発電業者の狙いでは有るのであろうが。

 一般ユーザーとしても、こうしたことは「想定に範囲内」であることを前提として、統計の数字はあくまで単なる参考程度にするにしくはない。それの一番の好例は乗用車のガソリン1L当たりの走行距離だ。でも、北海道などの信号のないところを走ると実に想定以上の走行距離を示すこともあるようだが、それは”条件が整いすぎる場合”であろう。


A昨年辺りから、住宅のチラシを見ていると新築住宅でオール電化ならIH、エコキュートはもちろん、太陽光発電システムを当初から設置している場合が多い。それはエコ的雰囲気から言っても当然であろうし、ソーラー・システムを設置するなら新築の方が設置費用が安いからでもあろう。

 が何よりも、「あれもこれも補助金がもらえる(国・都道府県・市区町村のそれぞれが補助金を出しており、しかも併用が可能で、たとえば[国から19万円]+[県から16万円]+[市から12万円]など、50万円近い補助を受けられる場合もある)という、新築の際のドサクサニ紛れ、「今しか有りません!」等と言われると、導入しなくては損なような気分にさせてしまうのも有るかもしれない。

 それはエネファームも同様で、ガスに固執すれば、ガスで発電された電気は売電できないので(電気にはかわりないはずだが業界の縄張り?。最近2012年では売電できるシステムもできたようだ。)、ソーラーを併設し、その分をマルマル売電するという形がハウスメーカーの”お薦め”のようだ。

参考サイト
http://tamerfouda.com/index.html
http://www.armsnet.org/


 結局お得度と言うかエコ感覚を満喫するにはソーラーを導入するかどうかがキーのようだが、本当にそこまでしてお得なのだろうか。ソーラーについては一昔前少し調べたが、減価償却的にお話ならないと言うことと、代わる代わる続く、延々としつこいソーラーのセールスが嫌で、調べるのも不快だったのだが、時代の流れは速く、今回改めて少し調べてみた。

 アバウトで、「ソーラーの寿命は、普通に使用しているなら、20年は確実にもつ。新築の場合では1kwあたり57万円が平均単価で、工事金額は200万円〜250万円ぐらい。」と言うことだ。

 詰まるところ、エネファームで消費者の”節電意識”を十分に満足させる為にはエネファームの工事費が200万円、ソーラーが200万円で合計400万円となる。そして、もちろんエコを趣味として、或いは次世代のためにCO2削減を等と考えて居る金銭的損得感情は意味のない事である人は別として、自宅のエコ設備が”投資”に見合うモノかどうかを計るには、一応、電気代が減った分とさらに売電した分とガスが増えた分とを差し引きした金額が、故障無しで機械が壊れる前に償却でき、その後壊れずに稼働した部分が"丸儲け”となる。

 で、まずは壊れる前に償却できるのか?と言うことであるが、既設住宅では、あなたの家の電気、ガスの使用量が現在、そしてこの先少なくとも十年間はどんな状態であろうかに依る。オール電化ならガスは要らなくなるだろうが、ガス系では電気は無くならない。目前のお得度ではこの”無くなる部分の光熱費”が”業者のセールストーク”の一つになるはずで、どこの業者もシミュレーションに於いて現在のお宅の現況での使用量を必ず知りたがるのはそれだ。と言うのは、新築だと光熱費(は減るようなことはなく、”新築の勢い”で大抵機器を増やしてしまうので)を含めた生活形態がそれまでと全く変わってしまうので多分問題にならないであろう。

 @の試算から逆算すると年間電気料金は10〜12万円、月1万円程度となる。この場合のガス代は幾らであろうか。ひとまず5000円くらいとすると、光熱費の合計は15000円。そこで、エネファームでほとんど1日中ガスが燃焼するとするとガス代はどのくらい増えるのだろうか。因みに我が家はガスエアコンだが冬場のガス代は15000円くらいになるので多分そのくらいになるのではなかろうか。しかし、割引があって半分くらいの7000円になるとしよう。そして、電気料金は1/3くらいになって3000円とすると光熱費の合計は10000円くらい浮くことになる。すると月5000円、年間で60000円のお得となり、そして、これが減価償却に回されると考えると、400万円/6万円=66.6…年だが、jここで、売電利得を忘れていたが、400万円を20年間で償却するとすると年間20何万円を償却しないと行けない。これが月換算で20万円/12=1.6…万円となり、ひとまずこれ以上の売電収入があればいいことになる。

 多分月々は100円単位レベルで細かくお得分を計算しなくてはいけないのであろうし、実際はガス代はもっと割引されたり電気代ももっと減るのかも知れないし、その逆かも知れない。とにかく、エネファーム単体では余りお得度はないのではなかろうか。お得度だけで行けばエコキュートで十分良いことになる。そして、故障などのリスクを考えたくないなら、2,30万円のガス給湯器でよろしいのではないかと思っている。
 
 で、ソーラーがどのくらいのお得度を発揮するかと言うことになるのではないかと言うことである。現在、「売電価格が1kWh当たり42円のコスト回収の試算は、新築の場合、補助金なども含めると、12年程度で元が取れるという」。これがどうした計算に依るのかは別としてと言うより解らないが、これを元に逆算すると、200万円÷12年=16.6…と言うことで、年間凡そ16.7万円、月にして13888.…円分をソーラーは稼ぐことになる。とすれば200万円のソーラーを付ければ平均月光熱費が15000円であれば、光熱費は殆どチャラになることになり、それからは本当の電気との差額分を引いた分だけは壊れるまで儲かっていくことになる。もちろんこの間の修理代やメンテナンス代を無視しての話だが、それはなかなかに難しく、それがどのくらいかは不明。

 と言うような私の単なる机上の計算は終わりにして、以上のようなエコに関しては、身銭を切って「究極のエコ住宅を目指し、エコキュートとIHクッキングヒーターによるオール電化をはじめ、太陽光発電、風力発電、中水利用など も取り入れ、水道光熱費ゼロを目指しています。」というこちらのサイト「分離発注でマイホーム」に詳しい。  


 エネファームについては、”普及拡大にはコストダウンが急務。東邦ガスは「数年内に、自己負担額が百万円を切るレベルまで下げたい」。パナソニックは、「まだ技術を蓄積している過渡期。…」”と言うことで、減価償却を考えれば、ソーラーに限らず初期導入コストは安ければ安い程、ただし、安かろう悪かろうでなく品質基準が整って、電気料の買い取り価格が一応収益を生むであろう10年後もある程度に稼働が維持され、と言っても普及して、製品価格が下がってくれば、電気の買い取り価格はもちろん補助金も下がるはずであるから、それが明らかにお得く、即ち、電力会社から電気を引くより、自宅で発電する方が明らかにお得となるまで、少なくとも私はこうした類のモノは導入することはないだろう。
 
 でも、そうしたモノが出来れば電力会社は原料の電力をホンの少し供給し、家庭で造った電力を買い取るなんてアホな仕組みは成立しない訳で、企業というより、政治的の元を牛耳る経済が容認しないであろう。
 
 そして、何より私としては後々の世界を考えるような考えの持ち主ではなく、既に、自分自身が減価償却の暁を見ることが難しいのでは無かろうかという年齢に達していることがこうしたモノを導入しない最大の原因の一つであるのではあるが、後、20年若かったら考え方は全然変わっていたかも知れない。

110910


 10/09/19 「エネルギー再考 エネファーム 普及進むも高い購入費」とした、一瞬デジャヴュかと思うよな記事が出ていた。上記の記事がホンの十日ほど前の10/09/08だから、どうして同じ新聞で取材元が同じ様な記事が続けて出たのかと思えば、一応、前者は経済面で、後者は生活面で扱われており、記者も違うし、切り口も違うが、でももう少し間をおいて掲載しても良さそうなモノだが、余程エネファームがお気に入りなのだろう。

 繰り返しになるが、エネファームの騒音被害者が既に存在する事実を知っていれば、こうしたまるっと”提灯持ち”のような記事は書けないはずだから、多分一応本当に知らないのだろう。

 さて、今回の記事で肝心要のところが解らない。本当にエネファームが200万円投資してもお得なのかどうかと言うことだ。

 「発電によって電気代が減る一方で、ガスの使用料がが三倍ほどに増え、ガス代は脹らむ。このため、東邦ガスでは、エネファーム利用者には一般と異なる料金体系を適用。…”一般家庭で月31立方メートルで6258円に対し、エネファーム利用世帯だと月95立方メートル(と三倍以上)だが料金は11000円(で、2倍以下に割引している)”」。と言うことで、「鈴木さん宅では昨年度、平均でガス代が月13127円、電気代は月5049円だった。」と言うことである。

 ガスの割引を入れた光熱費合計の昨年度平均(13127+5049=)18,176円は割引のない本来のガス料金ならガスだけで20,000円を超えていたであろうからそれに電気料を足せば本来ならば25,000円程度は行くと言うことであろうが、それがエネファームの御陰で20,000円以下になっていると言うことであろう。ここの、5000円の差が上の記事で言うところの「年間の光熱費を五万円前後節約できるという」点に当たるのだろう。

 が、実はと言うことはないが、記事を読めば解るように、記事に登場する鈴木さん宅は新築に際し「十四畳の床暖房や、浴室乾燥」を入れている。そして、こうした便利さがプラスされている事を忘れてはいけない。既設住宅への追加設置だとハッキリとお得度が解るのだが、元々の生活が大きく変わってしまう新築ではエアコン、冷蔵庫、冷蔵庫、調理器などが変わり、本当のところのエネルギーと言うより光熱費の増減は解らないのではなかろうか

 いずれにしても延々と湯を沸かし続け、若干の発電をするというコンセプトはお風呂だけでは余りにもったいない。やはり床暖房にピッタリではないかと言うことが解る。

 しかし、こうしたコンセプトは住環境を豊かにするが、多分それまでの光熱費と比べると、結局、かなり相当多くのエネルギー消費することになるのではなかろうか。

110920


 2001年の新築に際し、我が家は各室をガスエアコンにしたが、2010年以前にガスエアコンの製造は「生産終了」となり、メンテナンスが不可能となり、それ以前に冷房、暖房能力とも格段に落ちてきたと思われたので、主要室は、電気に変えた。電気のエアコンの方が、機能的に”芸が細かい”と言えよう。少なくともガスはインフラとして、全面的に信用できない点である。ガスで信用できるのは、台所のプロパンだけであろう。

150927


        2014/525 東邦ガス:エネファームめぐり愛知の男女5人が提訴

関連ページ エネファームによる低周波音被害 低周波音問題を穏便に解決することは非常に難しい110514

関連サイト 低周波音被害 隣家にエネファームが設置され、稼働を始めた日から私は低周波音被害者になりました。
111101


最後まで読んでくれて有難う


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