高崎エコキュート騒音被害訴訟-2

消費者事故調の対象に


@名古屋でエコキュート訴訟 西日本で初 日弁連内に委員会も 低周波音の「基準値」模索被害者救済の起点に 問われるオール電化の是非(12/11/20)
 
 エコキュートが稼働時に発する低周波音をめぐり、昨年7月、前橋地方裁判所に製造メーカーなどを相手取った全国初の損害賠償請求訴訟が起こされて1年余り。その後も、盛岡地裁、横浜地裁で同様の提訴が相次いでいるが、来年はじめにも、名古屋市の一般消費者が名古屋地方裁判所に新たな訴訟を起こすことがわかった。エコキュートの低周波音問題を争う訴訟としては、西日本地区で初となる。
 「業界内のニューズをクリッピングします。」と言う所謂業界紙がこう言ったことを書いても良いの?と言うような記事だが、良く見るとこのトップは「コスモ石油ガス株式会社」なのっだ。そうこの業界とはLPガス業界らしいのだ。 即ち、潰せエコキュート=オール電化なのだ。
 
 しかし、忘れてはいけない。ガスのエネファームも間違いなく遠からず同じ運命に遭うことを。

12/11/10


Aエコキュート、消費者事故調の対象に

 12/11/6の各紙に「身の回りで起きる製品事故や食品被害などの原因を究明する消費者安全調査委員会(消費者事故調)の第2回委員会が6日、消費者庁内で開かれ、2006年に東京都港区のマンションで起きたシンドラーエレベータ製のエレベーターによる死亡事故など5件を、発足後初の調査対象に選定した。」と言う記事が載ったのだが、記事で、その他2件のうちの1件がエコキュートであると言うことをエコキュート裁判関係者の方からの連絡で知った。
 
 12/12/26に到り、もう1件は幼稚園プールで園児が死亡」した事件であった、と連絡があった。

 事故調の成果の程は?であるが、とにもかくにもこうした係争中の問題でも取り上げると言う消費者事故調の姿勢は大いに評価できる、と言うよりそうしないと意味はないのだろうが。それにしてもなぜエコキュートは対象として発表されなかったのだろうか。詳しくはシンドラー事故など調査対象 未発表2件の一つはエコキュート? 消費者事故調へ。

 エコキュート訴訟も日付を見てみれば何と訴訟からもう1年以上が経ったのですね。継続は力というより、継続がないと力にならないし、力がないと継続は出来ません。頑張ってください。 

12/11/10

”(エコキュートの)低周波音は人間の健康に被害を与えまぁす” 141220


 既載のように、消費者事故調は06年度のシンドラーエレベータ製のエレベーターによる死亡事故、05年のパロマ工業(現パロマ)製のガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒死事故、09年に東京都の商業施設で起きたエスカレーターの手すりからの転落事故他の2件を取り上げたと言う。

 これらの事案は将に申出制度の本来の目的である「消費者安全調査委員会の事故等原因調査等のきっかけの一つとして、消費者庁から報告される事故等情報だけでは抽出できない事故等について、必要な事故等原因調査等につなげるためのしくみを構築することにより、調査等の必要な事故の漏れや事故等原因調査等の盲点の発生を防ぎ、必要な事故の再発・拡大防止対策につなげていくことを目的としています。」の前半のくだりの部分を具現化したことになるのだろうが、しかし、これらの事件は既に有名で今更何をするの、と言うような事例に思うのだが、他の2件の内の1件が有るから採り上げただけである。

 被害関係者としては、重要なのはもちろん後半の「発生の防止、再発、拡大防止」と言う公式的な見解ではなく、やはり、「そうなってしまった現実、さらにはその原状回復」にこそ有り、その救済を求めたい所であるが、今回の目的にはそうした意図は全く無さそうだ。

 しかし、仮にその機器に問題が有るとなれば、「消費者」としては少なくともそのガス湯沸かし器は使わないであろう。が、エレベーターやエスカレーターでは一々その製品製造会社を確かめるわけにはいかないであろうが、会社名が判明すれば何となく乗りたくない。それを実際に設置している企業や個人は万が一に備え製造企業に少なくとも「お前の所の製品大丈夫だろうな」の一言くらい言いたくなるであろう。

 死者が出てしまったという事実は変えられないのであるから、もし逆に消費者庁の調査で関係機器の稼働に「問題が無い」とすれば、では一体全体原因は何であったのかor問題は何だったのかと言うことになる。調査委員会はそれらを明らかにしなくては存在の意味がない。もしそうでなければ問題を混乱させるだけで、当該機器に意味のない安全の”お墨付き”を与えることになる。謂わば、”被告”の無実を証明もせず、安全だけを宣言することになる。何とも不思議な話になるはずなのだが、9.11以前の話としては行政がこうしたことをしていても格別不思議ではないのだろうが、”科学の証明”がどれほどの信頼性が有るかどうかを問われるようになった今こうしたことを放置することはそのこと自体が本来の科学からすれば極めて非科学的なことになりはしまいか。



Bエコキュート騒音被害に関する最近(2012/12)の動き

高崎市議会質問

 高崎市議会で実にタイミング良く丸山覚議員が「エコキュート低周波音被害」について質問しています。議員の質問は中々に要領を得て為されており、回答者の回答も”行政の現状”を非常に良く反映(行政的に何も出来ないので、しないので、らりくらり)しており低周波音問題の初心者には低周波音問題における行政の対応を知るには非常に参考になります。
 即ち、平成21年7月
助けて下さい、エコキュート低周波被害」とか、「参照値で切り捨て」としてお願いが有った頃とは質問は大きく進展していますし、環境部長の回答は随分スマートになってはいますが、行政の基本的態度は全く変わってはいないようですが。

12/12/11


C隣家の電気給湯器(エコキュート)で健康被害…稼働停止求め提訴(2013年4月2日11時03分  読売新聞)

 隣接する住宅に設置された電気給湯器「エコキュート」から出る低周波音で健康被害を受けたとして、群馬県高崎市の男性会社員が住宅に住む男性を相手取り、給湯器の稼働差し止めを求める訴訟を前橋地裁高崎支部に起こしていたことが1日わかった。

 訴状によると、原告の男性は給湯器の運転が始まった2009年2月以後、頭や体に音や振動を感じ、吐き気や不眠状態が継続。男性の妻は不眠症と自立神経失調症と診断され、健康被害が出たとしている。

 原告の男性は、給湯器の製造会社「サンデン」(伊勢崎市)と大手住宅メーカー「大和ハウス工業」(大阪府)を相手取り、約270万円の損害賠償を求める訴訟も同支部に起こしている。


 その後エコキュート事件はどうなっているのかと思っていると、この記事が出たのだが、最初見たとき「何でこれが今頃記事になるの?」と思ったのだが、後半のくだりを見て、もう一度最初から読み直し、やっと意味が解った。これまでは「製造メーカーとハウスメーカーを訴訟相手」にしていたが、今回改めて「エコキュート所有者である隣人も訴訟相手にした」と言うことだ。どうした経緯で追加され”三位一体”と結局なったのだろう。
 
 しかし、「電気給湯器」とは何ものか解りにくい。昔の電気温水器だって「給湯」する訳だから間違えてしまう。と思ったのだが、「日本の電力会社・給湯機メーカーが使用している愛称関西電力登録商標である」と言うことで、製品名は使いにくいのかも知れないが、昔コピーのことを”ゼロックスする”とおじさんおばさんが言っていたのと違い、何処の会社も同じの名だし、今のところ訴えられているのはエコキュートだけなのだから問題は内と言うより、解りやすいののにと思うのだが。

13/04/04


D園児プール事故を調査 消費者事故調、警察と初協力 (2012/12/26 11:48日経)

 身の回りで起きる製品事故や食品被害などの原因を究明する消費者安全調査委員会(消費者事故調)が、昨年7月に神奈川県大和市の幼稚園で発生したプールでの死亡事故について調査を始めたことが26日、分かった。同事故は神奈川県警が捜査対象にしているとみられ、消費者事故調が警察に協力を求める初のケースとなる。

 事故は昨年7月に神奈川県大和市の幼稚園の室内プールで起きた。水遊びをしていた男児(当時3)がうつぶせで浮いているのを教諭が見つけ、病院に運ばれたが間もなく死亡した。プールは直径4.75メートルの円形で、深さは65センチだが、水深は20〜30センチだったという。

 消費者庁と警察庁は11月に覚書を交わし、警察が捜査中の案件について消費者事故調から情報提供の要請があった場合、「支障のない限り応じる」とした。

 消費者事故調は神奈川県警に協力を求め、幼稚園の管理体制や安全に関する制度上の不備がなかったかなど、再発防止策の提案に向けた調査を進める。

2013/04/06


E消費者事故調 着手まだ5件 発足半年「スピード遅い」の声 (2013/04/05 02:07 日経)

 身の回りで起きる製品事故や食品被害などの原因を究明するため2012年10月に発足した消費者安全調査委員会(消費者事故調)で、めぼしい成果が出ていない。年間100件の調査目標に対し、調査に入った事故は5件にとどまり、報告書の公表に至ったケースはない。消費者事故調は丁寧に進めているためとしている。申し立てた人からは「スピードが遅い」との声も上がる。

 「調査が遅すぎる」。深夜電力を使って電気代を節約できるヒートポンプ式給湯機「エコキュート」から出る低周波音が原因で、不眠症などの健康被害が出たとして調査を申し立てた群馬県高崎市の男性(51)はこう話す。

 男性は12年10月に申請し、同11月に開かれた消費者事故調の定例会合で調査対象に決まった。だが、調査を担当する専門委員が聞き取りに訪れたのは今年1月中旬で、エコキュートから出る音の測定はこれから。報告書がまとまるのは今秋以降の見通しだ。

 消費者事故調には発足以後、65件の調査申し立てがあり、調査が始まったのは5件。「同種事案が少ない」などの理由で26件が調査の対象外となり、34件は「情報収集継続」のままだ。

 調査着手した5件のうちでも、シンドラーエレベータ社製のエレベーターによる死亡事故など3件は事案を公表した。エコキュートの低周波音による健康被害など2件は「調査に支障が出る」として消費者事故調としては公表していない。申し立てた男性は「被害拡大を防ぐためにも、調査対象としたことを公表すべきではないか」と不満を訴える。

 進展がみられない調査について、委員長を務める畑村洋太郎・東京大名誉教授は「とにかく丁寧に進めている」と説明する。事務局の消費者庁事故調査室によると、調査対象にしなかった事案も消費者に公的機関の相談窓口を紹介するなど対応しているという。

 専門委員は発足時に50人程度を任命する予定だったが、人選などに時間がかかりまだ24人だけ。畑村委員長は3月の定例会合後の記者会見で「丁寧に調査すると何十件もできない。申し立てを全部取り上げることを期待されても現体制ではやりきれないことを理解してください」と釈明した。

 消費者庁の阿南久長官は「これまでは活動を軌道に乗せる基礎固めに時間がかかった。想定より遅れている部分もあり、専門委員を追加するなどして挽回していきたい」としている。


 少なくともエコキュートに事案については、密接な関係があるであろう低周波音問題について、国・環境省は30年以上も掛かってもその”お答え”は常に「因果関係不明、調査中」と言い続けているのだから半年くらいで「調査が遅すぎる」はちと可哀想であろう。「とにかく丁寧に進めている」との説明があるのだから、何らかの因果関係を見出してくれることを期待したいモノであるが…。

 しかし、半年で5件の調査を開始し、何も結果が出ていないのに、「年間100件の調査目標」は意気込みは良しとしても、到底達成出来そうもないような数値を掲げていること自体が、冗談かハッタリとしか言いようがないと思うのだが。委員長の畑村洋太郎先生は「事故」と「ハッタリ」との関係を、単に工学的見地だけではなく、社会学、経済学、政治学的、…、見地からご覧になっているのであろうか、思ったのだが、「東京電力福島第一原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会(委員長・畑村洋太郎東京大名誉教授)が二十三日に公表した最終報告」などを拝見するとおやりになるようだ。

 また、「調査に支障が出る」として、当初公表しなかった2件の内、エコキュートの他は何かと思っていたのだが、もう昨年中に「プール」と出ていたようで、見逃し。

 そして、一体全体何のために2件は隠したのだろうと思ったのだが、ひょっとしたら全部秘密にしておいて、一気に調査結果だけ発表すれば”申し立てた人から「スピードが遅い」”などと言われなくて済むとでも思っていたのではないか。ヒョッとしたら「調査に支障が出る」と言う言葉は、「調査対象」ではなく、「申し立てた人」に向けて言われた言葉なのかも知れない、と今では思うところであるが、要は、「当初公表しなかった2件」というのは、何てことはない、「消費者事故調が独自調査する案件」と言うことである様で、言われてみればごもっともである。


 こうした低周波音問題が被害者により裁判になったとしても、国が依然「因果関係不明、調査中」を言い続ける限り、司法としては、白黒をつけることはできず、いたずらに時間だけを費やすことになるのでは無かろうか。しかもこの問題の相手は、企業であり、ひいては低周波音問題を有るとも無いとも言わない国であるから、個人は結局”金の切れ間が縁の切れ目”となるか、死んでしまうかで負けることになるのではないかと恐れる。

 と言うのはこの問題は最終的には低周波音問題を放置した国の責任を問うことになるのだが、国という存在は、痛くも痒くも時間の経過も何とも感じないのであるから、詰まるところ訴え提起から最終判決まで「10年以上」 なぜ日本の裁判は時間がかかるのか?に見る水俣病と同じ様な経過を経ることになるのであろう。


続き


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被害者サイト

エコキュート低周波音による健康被害との戦いの記録
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